Column

Voyage à Paris 行かなくても楽しめるパリ観光 5月のパリ

2016.05.01

パリの公園で日光浴をする人々

四季折々に異なった魅力を見せるパリの街角から、 今月の風景をお届けします。

5月になるとパリの街にもようやく春の訪れが感じられます。日本では春といえば桜、入学式や入社式などの節目があり4月のイメージが強い春ですが、フランスの4月はまだまだ寒い日も続き、突然雨が降ったりとなかなか気候が安定しないことが多いのです。

日照時間が長くなりコートなしでも外出できるようになると、人々は喜び勇んで街へ繰り出し、公園やセーヌ川のほとりなどで思い思いにピクニックを楽しみ始めます。パリジャン・パリジェンヌたちのピクニックはいたってシンプル。長いバゲット(フランスパン)に瓶詰のパテやリエット、ピクルスさえあればどんな場所でも即席のサンドイッチが簡単に作れます。お共にはもちろんワイン。プラスチック製のコップではなく、わざわざ家から持ってきたと思われるワイングラスを手にしている人がいるのは、さすがフランスといった風景でしょうか。家族や友人たちとわいわい食事をしたり、カップルで見つめ合っていたり、一人で気ままに読書を楽しんだりと、みんなそれぞれのスタイルで長い昼を過ごしています。



サンマルタン運河のほとり



美白を何より重視し、日傘や手袋で紫外線対策はバッチリの日本人女性とは対照的に、パリジェンヌたちは日焼けもへっちゃらで芝生の上に寝転んで友人同士で長々とおしゃべりに夢中。もともと焼けたブロンズ色の肌がカッコイイという概念が強いこともそうですが、何よりも長く暗い冬を越えた後でやっと出会えた太陽の恵みに喜びが溢れているのです。オフィスのランチタイムでも、ちょっとした間食でも、「せっかくだから外で食べよう」とここぞとばかりに日光浴に励む人々。この時期になると、カフェのテラス席は人でぎゅうぎゅうでも店内のテーブルはガラガラ…といった現象がよく見られるようになります。



街角の蚤の市



お天気が良いということは、屋外でのイベントも増えてくる季節。蚤の市や野外フェスティバルなども盛んになり、夏に向けて観光客の数はどんどん増加していきます。鬱々と続いた灰色の季節を忘れ、まぶしい光に照らされながら俄かに騒がしくなるパリの春が始まります。


―次回「6月のパリ」もお楽しみに!

パリの大通りを走る車