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Mon histoire aux tresoirs アンティークディーラーのとっておき Vol.3

2016.08.31

仕事柄、日々アンティーク雑貨に触れ良い物をたくさん見てきたその道のプロたちに、どうしても売り物にはできなかった秘蔵の一品やお気に入りのコレクションを紹介してもらう企画ページです。

Covinのロゴ

第三回ゲスト holyさん

"contemporary”で"vintage"なアンティーク雑貨を扱うショップ「COVIN(コヴィン)」オーナー。トランク一つで都内のフェアやマーケットを行脚中。独特の感性で選ばれた小さくて可愛いアイテムたちを、ところ狭しと並べた美しいディスプレイにも要注目です。出店スケジュールはウェブサイトからチェックできます。
ウェブサイトURL: http://covin-vintage.jimdo.com

―まずはアンティークショップを始めたきっかけを教えて下さい。

子供の頃から古い物や雑貨が好きで、駄菓子屋とかレトロな雑貨に目がなく、古道具屋やバザー、文化屋雑貨店や大中、宇宙百貨、ソニプラなどのお店がお気に入りでした。
大人になって海外旅行に行くようになり、蚤の市で買ってきた物を友達にあげたり人に見せているうちに、お声がかかって作家さんの展示会の片隅で小さな蚤の市をやらせてもらうようになり、アンティークマーケットの出店にもお誘い頂いたりと、だんだん仕事になってきて今に至ります。

―アンティーク雑貨の魅力はどのようなところだと思いますか?

現代の物よりも作りがしっかりしていたり、細部に凝っていたり、驚くような手仕事を見られるところ。使い捨てではなく、大切にされてきた物は存在の輝きが違います。

―holyさんのとっておきの一品は何ですか?

小学2年生の時から集めているボタンです。
最初はプラスチックのひよこや花の絵のボタンなどカラフルな物を集めていました。それから仕事で頻繁に海外へ行くようになり、買い付けの合間を縫ってアンティークのボタンを集めるようになりました。
誰かが価値を見いだして高価な値段で売っている物よりも、おばあちゃんの裁縫箱の隅に忘れられていたり、その他のボタンと一緒になってクッキー缶に無造作にまとめて売られているような中から地道に探す方が楽しいので、こつこつ集めて少しずつ手元に来た物ばかりです。 特に陶器のボタンの野暮ったさ、作り手の暖かみが感じられるところが好きです(なのでコレクションのボタンは全て陶器製です)。

―ご紹介のアイテムを見つける際のポイントなどはありますか?

私に限らず他の業者さんもきっとそういった勘をお持ちだと思いますが、良いものがありそうな箱やストール(蚤の市のブース)はやっぱり遠目でも何か感じます。

アンティークショップ・Covinのコレクション

―買い付けは年に何回位のペースで行かれますか? また、買い付けで失敗したこと、驚いたことなど特別なエピソードはありますか?

買い付けは年3回、主にフランスへ行きます。
以前に電車で郊外のアンティークマーケットへ行った際に、ランドマークがほとんどない上にグーグルが示した目的地も間違っていて、気がついたら道がなくなり林の中にいた事があります。なんとかフェンスの隙間から身をよじって道に出ましたが、その後2時間くらい迷いました。
でも、やっと到着したマーケットではパリで手に入らなかったり、高すぎて買えないような物がお手頃な値段でたくさん見つかってとても楽しかったです。
終了後は帰り道も分からず、途方にくれながら歩いていたところ、たまたま通りかかったフランス人の親切な家族が駅まで車で送ってくれました。 今になって思うと、あのまま林で迷い続けたら、あの見知らぬ家族がもし良からぬ事を企んでいたら…なんて、いつも買い付けはちょっとしたサバイバルです。

アンティークボタンのコレクション

―アンティークファンの皆様にメッセージがあればお願いします。

私の独断で選んで来た物達が、お客様にかわいい、素敵、と喜んで頂けることが何よりのやりがいです。
これからも謎な品、一見かわいいかどうか分からない様な物も買い付けてしまうかもしれませんが、お付き合い頂けましたら幸いです。


―holyさん、素敵なお話をありがとうございました。次回のゲストもお楽しみに!

パリの大通りを走る車