Column

Voyage à Paris 行かなくても楽しめるパリ観光 7月のパリ

2016.07.01

パリのテラスで談笑する人々

四季折々に異なった魅力を見せるパリの街角から、 今月の風景をお届けします。

きらきらと輝く日差しが街路樹を照らし、昼がぐんと長くなる初夏のパリ。日没が21時頃になるこの季節は夕方以降もずっと明るいため、仕事帰りの人々がバーに繰り出してアペロ(夕食前にお酒とおつまみを軽く食べること)を楽しんでいる様があちこちで見られます。

彼らの話題はもっぱら「この夏のバカンスはどう過ごすの?」ということ。バカンスの合間に仕事をするなどと揶揄されるフランス人ですが、たしかに年次有給休暇が5週間分あり、平均して約1カ月を夏休みに費やすフランス人の生活は、働きアリの日本人から見ると夢の世界に生きているかのようです。 夏のバカンスは大きく分けて7月に取得するグループ、8月に取得するグループに分かれ、7月(フランス語でJuillet)に取る人たちを“Juilletistes“、8月(Août)に取る人たちを“Aoûtiens“と呼ぶ言葉まで存在します(日本語で言うと、7月人や8月族といったイメージでしょうか)。やはり先駆けて7月に旅立った方が色々な面で費用が安くなるというメリットはあるものの、「先に休んでしまうと帰ってきて8月に働かないといけないし、同僚が休んでいる中で一人働くのは憂鬱だわ…」と悩みは尽きないようです。



サンマルタン運河のカフェで談笑するパルジェンヌ



パリジャンたちが夏の休暇に頭を悩ませている頃、街では秋冬オートクチュール・コレクションを皮切りにパリ・ファッション・ウィークが始まります。モード業界では最重要イベントとも位置付けられるパリコレ開催中は、市内の高級ホテルでパパラッチに囲まれるハリウッド・スターを見かけたり、お洒落カフェに陣取るモデル軍団に遭遇したりと、いつもの街角が急に華やかに騒々しくなってゆきます。

一方、スポーツファンにとって重要な7月のイベントといえば、プロレーサーによる自転車ロードレースのツール・ド・フランス。複数人のチームで23日間かけて3000km以上を走り抜くレースは、フランス全土を横断し山あり谷ありのコースに挑む過酷なもの。選手が通り過ぎるコース沿いで応援をすることができるので、箱根駅伝のように一般の人も見学しながら楽しむことができます。



パリの路地裏の風景



そしてフランス人にとって忘れてはならないのは、7月14日の革命記念日。フランス革命のきっかけとなったバスティーユ監獄襲撃事件の日を記念しています。この日はシャンゼリゼ通りからコンコルド広場までの道沿いが青・白・赤のトリコロールの旗で埋め尽くされ、フランス大統領および各界の要人が出席の下で大規模な軍事パレードが行われます。通りでは騎馬隊の行進や軍楽隊の演奏に始まり、空では空軍の戦闘機が隊列を組んでアクロバット飛行を披露します。日が暮れるとエッフェル塔を彩るように大量の花火が打ち上げられ、遅くまでパリの街中に花火の音が鳴り響く賑やかな夜に。
この祝日はまた「夏のバカンスの始まりの日」でもあり、学校では子供たちの授業も終わり、この日を境にフランスは本格的な夏休みに入ります。


―次回「8月のパリ」もお楽しみに!

パリの大通りを走る車